YUIインタビュー

2009年12月08日(火)
【CAN'T BUY MY LOVE】
早くも2007年の代表作になりそうな予感をさせている
YUIのセカンドアルバム『CAN'T BUY MY LOVE』。
その強力盤のリリースにあわせて
アルバム各収録曲に込められた想いを探りながら
YUIという一人のアーティストが、
そして一人の女の子が日常の中でどんな経験をして、
どんな考えを巡らせているのか?
実に楽しいムードの中、
時に真剣に、時に笑顔で語ってもらいました!


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−−先日、デビュー2周年を迎えられたそうで、おめでとうございます!
本人的にはいろいろ経験したけど、ここまであっと言う間だったんじゃないですか?

YUI:あっと言う間ですね!
でも振り返ると「まだ2年しか経ってないんだ」
って思うぐらいたくさんのことを経験させてもらいました。

−−前回のインタビューが『I remember you』のリリースタイミングだったんで、こうしてお会いするのは約半年ぶりなんですけど、この半年でかなりのロックモードにスウィッチを切り替えましたね?

YUI:『Rolling Star』は
『I remember you』の次にリリースしたシングルではあったんですけど、
元々はファーストアルバム『FROM ME TO YOU』の収録曲の候補にも挙がっていたぐらいの曲なので、
ここに来てロックモードになったという感覚ではないんですよ。

−−ちなみに『Rollong Star』は、どんな想いをぶつけたナンバーだったんでしょうか?

YUI:「エレキギターを掻き鳴らして歌うような曲が作りたい」

と思って作りだして、
自然と歌詞的にもかなり前のめりな内容になって、
気付いたら応援ソングになっていたんです。
「本気なら戦おう!そういう部分も必要だよ」っていう曲になりましたね。

−−また、今作で『Rollong Star』と共にアルバムの序盤を疾走する『How Crazy』は、どんな想いをぶつけた曲なの?

YUI:『How Crazy』は、
映画『タイヨウのうた』の影響もあって
「YUIってこんな人」って私の知らないところで言ってもらえる状況ができたんですけど、
その状況を知ると、とても不安になってしまって。
その不安を振り払うように「そんな何もかも分かった風に言わないで!」
っていう想いをこの曲にぶつけて。でもこの曲で一番伝えたかったのは「夢にいつも純情じゃいられない」っていうこと。あと、シチュエーションとしては、路上で歌っているイメージを持ちながら、思い出しながら歌いました。

−−あの、僕はこの『How Crazy』と『Rollong Star』を聴いてですね、すごくYUIさんの反骨精神というか、怒りみたいなモノを感じたんですよ?「このまんまじゃダメになってしまう」「もっと強く生きていかなければいけない」っていう想いを。

YUI:確かに歌っているときには、そういう想いが明確にあったかどうかは分からないんですけど、全身に力は入ってました。

−−YUIさんはちょっと前まで学生だったわけですけど、だからこそリアルに感じる、最近のイジメやそれによる自殺のニュースなどもこうした楽曲、歌詞が生まれた背景にはあるんじゃないかと感じたんですが、実際のところはどうでしょう?

YUI:『How Crazy』も『Rollong Star』も単純に自分が感じたこと、思ってることを歌にしているだけなんですけど、例えば、一歩を踏み出せないで苦しんでいる人が「もっと強く生きていかなければいけない」とか感じてもらえるのであれば、それは良いことだと思います。やっぱり「私の曲を聴いて、励まされました」とか「明日からまた頑張れそうです」とか、そういうメッセージを頂くと、私も救われた気になりますし、「頑張ろう」と思うので、そこはすごく良い循環ができたらいいなとは思いますね。

−−「つまずいたって Way to go!! 泥だらけ Rolling Star」みたいな意識は、YUIさんの中に常にある想い?

YUI:まぁつまずいてばっかりなんですけどね。それでコテって転んだまま動けないときとかもあったりはしますけど、でも「つまずいたって Way to go!!」って気持ちで動き出す。それの繰り返しかなとは思いますし、それを繰り返すことが大事だと思いますね。葛藤と模索と試行錯誤。どんなにいろんなことに慣れていったとしてもそれは無くしたくはない。忘れたくない。持ち続けていたい。

−−あと、先程『How Crazy』の話で「そんな何もかも分かった風に言わないで!」
という想いがあったと言われていましたが、「わかったようにアタシのこと話すのやめてよ」や「純情じゃいられない」っていうフレーズから僕は、世間がYUIさんに抱いている「かわいい〜」とか「純情そう〜」っていうイメージを払拭したい想いがあるんじゃないかと感じたんですよ。

YUI:そういう風に感じてもらえる曲だとは思います。好きで音楽やってるんで、なんて言われても別に構わないんですけど。でもまぁいつもそういう気持ちでいれるわけじゃないし、ふと不安に駆られることもあるっていう。ただ「かわいい」って思われるよりも、例えば私のライブに来てくれた人が「ギターの格好良さを知って、ギターやり始めました」とか「自分もバンド始めました」とか、そういいう風に言ってもらえたりなってもらえたりする方が嬉しいです。ちょっとイメージの話からはズレましたけど(笑)。


−−では、今作に収録された他の新曲についても触れていきたいんですが、『It's all right』、この曲はどんなイメージを膨らませながら作っていった曲なんでしょうか?
YUI:この曲はですね、作ったのは一年以上前なんです。で、詞は結構切ない内容なんですけど、別に絶望を歌っているわけではなくて、良いことばかりは続かないけど、それでも輝く未来を掴もうとする想いの強さとかを表現したくて書いたんです。あと、サビ頭の「真夏の流星に〜♪」というフレーズが一度書いてしまったら変えられなくなってしまって、春に発表する曲なのにサマーソングっていう。でもこうしてアルバムに入ると、しっくりハマって、また違って聞こえるなと思いましたね。

−−この曲や『CHE.R.RY』『Umbrella』など、今作は前作以上に恋愛の歌詞が目立つのもひとつの特徴だなって感じたんですが、これは表現の幅が広がってきたってことなんでしょうかね?

YUI:そうなれたらいいなと思っていたので、そう感じてもらえたら嬉しいですね。でも特に「恋の歌をたくさん書こう」とか意識したわけではないんですよ。『It's all right』に関しても、恋愛だけではなくて、日々を過ごしている中で感じたことが表現されていて。「真夏の流星に輝きが似てるそんな日常」というフレーズも別に恋愛だけに当てはまる言葉じゃないから。でも恋愛の曲にも受け取れるっていう。そういう曲が今回は多いかもしれませんね。

−−ちなみに『CHE.R.RY』はYUI史上最も爽やかなラブソングだと思うんですけど、自身ではどんな印象や感想を?

YUI:『CHE.R.RY』は、すごく可愛い。自分で言うのもアレなんですけど(笑)。曲自体がすごく女の子らしくて。春のイメージで爽快なメロディを書いたんですけど、「恋しちゃったんだ」っていうフレーズが付いたことで、すごく可愛らしい曲になったと思います。「...好きだから」ってフレーズのあと、「ah ah ah ah」って入るんですけど、あそこは「あ、言っちゃった!」みたいなイメージ。そういうことを想像しながら書いた曲ですね。

−−どうして『CHERRY』じゃなく『CHE.R.RY』なの?

YUI:“.”を入れることで、“甘酸っぱい片想い”を表現したくて。

−−また、これは読者からあった質問なんですけど、『CHE.R.RY』の歌詞の中には「絵文字」なんていう言葉も使われていますよね。で、好きな絵文字は?という(笑)。

YUI:なんだろう?普通に“ビックリマーク(!)”とか(笑)。

−−(笑)。また今作「ライブ」というキーワードが出てくるナンバーがふたつあります。『RUIDO』と『Winding road』。それぞれどんな内容の曲になってるのか、YUIさんの口から聞かせてもらってもいいですか?

YUI:どちらも自分が普段感じていることが歌になっているんですけど、『RUIDO』に関しては、私、ライブを観に行くのが好きなので、よくライブハウスに行ったりするんですよ。そうして日々いろんな音楽と触れ合うことによって受ける刺激っていうのは、たくさんあるなと思って。で、なんか、爽快にコーラ飲み干して、自分も「頑張ろう」って思う。そんな日常を切り取った歌詞をラウドな音に乗せて、ライブ感を出して作った曲ですね。

−−ちなみに最近はどんなアーティストのライブを観に?

YUI:別に目的のアーティストがいなくてもライブハウスになんとなく行ったりするんですよ。「ここだったら結構長年やってるバンドさんとかも出るだろう」っていうライブハウスを見つけては、そこに入って、そのときやってるライブを観るんです。それで、THE COLLECTORSさんのライブを初めて観たんですけど、突然入口でガムをもらったんですよ。で、私は何も知らずにそのガムをすぐ食べちゃったんです。そしたら、ライブの一番最後にみんなが一斉にそのガムを取り出して、ステージではボーカルの方が傘を開いて客席に向け出したんですよ!で、「なんだ?なんだ?」って思ってたらみんなが一斉にそのガムをステージに投げ出して!「え?私もう食べちゃったよ!」って(笑)。

−−(笑)。

YUI:RED WARRIORSさんのライブも観させて頂いたりして。やっぱりいろいろ感じますよね。学ぶモノが多いです。なので、今は全部のライブハウスを制覇したいぐらいの気持ちになってます(笑)。

あと、『Winding road』は、渋谷で渋滞に巻き込まれちゃって、ちょっと今日はライブにも間に合いそうにもなくて憂鬱みたいな。でも「歪んだギターが聴きたい!」みたいな。誰にでもあると思うんですけど、なんか憂鬱で、ライブでも観て刺激をもらって明日から頑張りたいっていう感覚。でもライブには間に合いそうになくて。そのライブに間に合いそうになくて焦っている感じと、一年先のことを考えてもどうしていいか分からなくて焦っている感じがリンクしている曲。イライラしても、焦っても、何にもならない。でも「とりあえずライブ行きたいな!」みたいな。そういう自問自答ソングですね。

−−あと、今作は本当にバラエティに富んでいるんですが、『Thank you My teens』といった、もうすぐ二十歳を迎えるYUIさんの心境を綴ったと思われるナンバーも収録されていますね。

YUI:10代よ、ありがとう!

−−・・・まぁそのまんまですね(笑)。



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